Visual Studio Code による LaTeX 編集 (Windows) - BYOD PC のセッティング(20)

はじめに

Windows であれば TeXworks などの LaTeX 専用のエディタがあるのだが、Visual Studio Code で LaTeX 環境を作った方が使いやすい感じがしたので、記事にしてみた。macOS 版とほぼ内容は一緒なのだが、念のため別記事にしておく。

.latexmkrc の作成

LaTeX のコンパイルは latexmk というプログラムで実施する。 bibtex の自動実行や2パスタイプセットをやってくれる分、タイプセットに時間がかかる。しかし、学生がよくやってしまう図番や式番が「??」になる現象がなくなるのはメリットだと思う。最近のマシンは速いので問題になることはないだろう。

まず、PowerShell で以下のコマンドを実行して、Visual Studio Code で新規ファイルを編集する。

code $HOME\.latexmkrc

Visual Studio Code が開いたら以下の内容を記載して保存する。

#!/usr/bin/env perl

## latex commands
$latex            = 'platex -synctex=1 -halt-on-error';
$latex_silent     = 'platex -synctex=1 -halt-on-error -interaction=batchmode';
$bibtex           = 'pbibtex -kanji=utf8';
$dvipdf           = 'dvipdfmx %O -o %D %S';
$makeindex        = 'mendex %O -o %D %S';
$max_repeat       = 5;

## pdf mode
$pdf_mode         = 3; # 0: none, 1: pdflatex, 2: ps2pdf, 3: dvipdfmx

Visual Studio Code の設定

最初に左端の拡張機能をクリックし、その後、検索画面に「latex」と入力する。最初に表示される「LaTeX workshop」のインストールをクリックする。

f:id:hkob:20200512205519p:plain
LaTeX workshop のインストール

次に Visual Studio Code の設定を行う。左下の歯車から「設定」をクリックする。

f:id:hkob:20200512202113p:plain
Visual Studio Code の設定

少し細かい設定をするので、右上のファイルアイコン( JSONを開く)をクリックする。

f:id:hkob:20200512202601p:plain
JSONを開く

すでに colorTheme が設定されていたので、「,」で続けて設定を追加した。このあたりを参考にしたが、生成物を別フォルダに作ると学生がハマりそうなので、その設定は外しておいた。→ VSCode で最高の LaTeX 環境を作る - Qiita

{
    "workbench.colorTheme": "Default Light+",

    // ---------- Language ----------
    "[tex]": {
        // スニペット補完中にも補完を使えるようにする
        "editor.suggest.snippetsPreventQuickSuggestions": false,
        // インデント幅を2にする
        "editor.tabSize": 2
    },

    "[latex]": {
        // スニペット補完中にも補完を使えるようにする
        "editor.suggest.snippetsPreventQuickSuggestions": false,
        // インデント幅を2にする
        "editor.tabSize": 2
    },

    "[bibtex]": {
        // インデント幅を2にする
        "editor.tabSize": 2
    },


    // ---------- LaTeX Workshop ----------
    // 使用パッケージのコマンドや環境の補完を有効にする
    "latex-workshop.intellisense.package.enabled": true,

    // ビルドのレシピ
    "latex-workshop.latex.recipes": [
        {
            "name": "latexmk",
            "tools": [
                "latexmk"
            ]
        },
    ],

    // ビルドのレシピに使われるパーツ
    "latex-workshop.latex.tools": [
        {
            "name": "latexmk",
            "command": "latexmk",
            "args": [
                "-silent",
                "%DOC%"
            ],
        },
    ],
    "latex-workshop.view.pdf.viewer": "tab",
}

使ってみる

フォルダを開くで、前回の「LaTeXtest」フォルダを開いてみる。 最初にタイプセットするには、「ctrl-alt-b」とする。タイプセットに成功したら、「ctl-alt-v」とすると、右側に PDF が表示される。以降は、tex ファイルを保存する度に、自動的にタイプセットが実行され、右側の PDF が更新される。

TeX ファイルにおいて、「ctrl-alt-j」とすると、PDF の該当部分がフラッシュする。PDF ファイルにて「ctrl + クリック」することで、TeX のファイルがハイライトするはずなのだが、私の環境ではうまく動かなかった。また後で試してみる。

また、キーボードの補完は TeXworks よりかなり強力だと思う。このあたりは自分で試してみて欲しい。

とりあえずここまで。

hkob.hatenablog.com