Keynote から PowerPoint への書き出し

圧倒的に効率がよいので,プレゼンテーションのスライドは Keynote で作っています.ただし,人にファイルを渡さなければいけない時には,PowerPoint に書き出します.Keynote にはPowerPoint への書き出し機能がついていますが,貼り付けた図がボケボケになるという問題があります.

ここでは,書き出した図の張り替え方法を二つ紹介します.一つは一般人向け,もう一つはかなりマニアックなやり方です.

一般人向けの簡単な方法

Mac 版の PowerPoint で図を貼り直します。Windows 版で貼ると張った時点の解像度でビットマップ化されてしまい,その図を拡大したりすると相変わらず、ボケボケの画像になってしまいます.しかし,何故か Mac 版だと画像を貼ったあとに拡大しても画像は綺麗なままです.

マニアック向けの複雑な方法

上記の方法では貼り付けた画像は別のオブジェクトになってしまうので,作成したアニメーションの設定などは,PowerPoint でやりなおさなければなりませんでした.オブジェクトの合成や複雑なアニメーションを作成していると,同じ作業を繰り返す作業は莫迦らしくなります.ここでは,PowerPoint 内の画像のみを直接差し替える方法を示します.

  1. Keynote から PowerPoint 形式で書き出します.
  2. PowerPoint でファイルを開き,pptx 形式で保存します.
  3. 新規フォルダを作成し,このフォルダ内で unzip 「pptxファイルへのパス」として,pptx ファイルを展開します.
  4. 展開したフォルダ内の ppt/media/image*.png というファイルがぼけた画像ファイルになっています.
  5. 該当する画像を Keynote 上でコピーします.
  6. プレビューで「クリップボードから新規作成」とし,上記の ppt/media/image*.pdf というファイルで保存します.
  7. slides/rels/slide*.xml.rels 内の index*.png へのパスをすべて index*.pdf に書き換えます.
  8. Finder 上で「_rels」「[Content_Types].xml」「docProps」「ppt」フォルダを選択し,「4項目を圧縮」を選びます
  9. 作成された「アーカイブ.zip」を 「ファイル名.ppt」と名前を書き換えます.
  10. PowerPoint で開くと,ファイルが修正されたので修復するかどうか聞かれます.修復後に別名で保存すれば終了です.
  11. 必要であれば,*.ppt 形式で保存し直します.

かなりトリッキーなやり方ですが,PowerPoint での作業量はほとんどなくなります.最初から PowerPoint で作っていれば,こんな苦労はしないのですが,やはり使い慣れた Keynote の方が便利なので,今後もこの方法でいきます.本来なら,Keynote からもう少しましな PowerPoint ファイルが出力されればいいんですが.