はじめに
Notion Tips の第186回目は、外部ツールにおけるイベントによるトリガ自動化について解説してみます。昨日説明した Zapier や make は私自身が使っていないので、詳しく解説できないので、基本 GAS のトリガと iPhone, iPad におけるオートメーションを解説します。
時間によるトリガ
1. 繰り返しテンプレート
Notion の自動化の比較(標準機能編): Notion Tips (183) - hkob’s blog で解説しましたが、Notion の標準機能で時間ベースでトリガがかかるのは、スプリントの自動更新と繰り返しテンプレートです。特に、後者の繰り返しテンプレートは定期的にページを作成することができるので、ハビットトラッカーなどの習慣にまつわるものと相性がいいと思います。また、数多い自動化の中で唯一テンプレートを適用できるのはこの機能だけだと思います。この機能の唯一の欠点は、繰り返しテンプレートで作成したページをトリガとして、さらにデータベースオートメーションを走らせることができないということですね。
2. GAS の時間トリガー
GAS では作成したスクリプトをトリガーで駆動することができます。App Script の画面でトリガーをクリックします。
トリガー一覧の画面で「トリガーを追加」とするとこのようなダイアログが表示されます。ここで、イベントのソースを選択にて「時間主導型」を選択すると、「○○ベースのタイマー」が選択できるようになります。
○○の部分は以下のものが選択できます。正確に○時に駆動するような時刻を指定はできませんが、その間隔のどこかのタイミングでスクリプトを駆動させることができます。
3. iPhone, iPad のショートカットにおけるオートメーション
iPhone, iPad のショートカットアプリには、オートメーションという機能があります。そこで、「時刻」のトリガーを選択すると以下のようなタイマー設定を行うことができます。
私の場合は、以下のようなトリガを設定しています。7:30 になると、Notion に空のページが作成されるものです。これをトリガーとして、データベースオートメーションが発動し、その週の未完了タスクを集計した上で私にメールが届きます。ちょうど職場の最寄駅を降りて、職場に向かっている最中にちょうど今週分のタスクがメールで届くというタイミングを狙っています。
この仕組みについては、今週の未完了タスク一覧をメール送信するオートメーション: Notion Tips (177) - hkob’s blog で解説しています。
カレンダー更新によるトリガー
こちらも GAS のトリガーになります。スクリプトが Google Calendar と連携しているとき、カレンダー更新時にスクリプトを駆動することができます。以前は、この機能を使って、Google Calendar と Notion データベースの同期システムを作っていました。今は、Notion Calendar があるので、そのスクリプトは廃棄してしまいました。
フォーム更新時におけるトリガー
Notion Forms ができるまでは、Google Forms を使っていた人も多いと思います。Google Forms に連携したスプレッドシートに GAS を作成している場合には、以下のようにフォーム送信時にスクリプトを駆動することができます。私も以前は、逆引き Notion 投稿フォームを Google Forms で作成していたので、このトリガーで Notion にデータを転送していました。今は Notion Forms があるので、無理に Google Forms を使う必要はありませんが、Google Workspace などで回答者を制約しなければならない場合などにはまだ有効かもしれません。
Notion Forms の場合には、そのままデータベースオートメーションが駆動できるので、メール送信や Slack 通知など好きなことができるかと思います。
その他の iOS, iPadOS のオートメーション
iPhone, iPad は普段持ち歩いているデバイスなので、意外なトリガーが便利なことがあります。アイディア次第でいろんなことに使えるかもしれません。いくつか使えそうなアイディアを挙げてみます。
- 時刻: 上で解説しました
- アラーム: 朝起床時にその日の睡眠時間を記録
- 睡眠: 寝るタイミングで歩数を記録
- 到着: スーパーに着いたら買い物リストのページを表示
- 出発: 家を出るときに忘れ物チェックリストを表示
- 通勤/通学する前: 同じく忘れ物チェックリストを表示
- CarPlay: 次のタスクの目的地を表示
- メール: 件名にある特定の文字が含まれていたら、Notion にタスクを登録
- メッセージ: 差出人が特定の人だったら、その人に関するページを表示
- 取引: カードをタッチ決済したら、その情報を Notion に記録
- Apple Watch ワークアウト: ワークアウトの履歴を記録
- WiFi: 職場の WiFi に接続したら、仕事開始時刻を記録
- Bluetooth: ネタが思いつきませんでした
- NFC: 教室に対応した授業の Notion ページを開く
その他の、アプリ、機内モード、低電力モード、バッテリー残量、充電器、おやすみモード、仕事、サウンド認識は、Notion に関する作業は思いつかなかったので省略します。
おわりに
モバイルデバイスのオートメーションは、多種多様なセンサーが使えるため、いろいろな応用がありそうです。またネタがありましたらブログの記事にしたいと思います。