KaTeX で装飾(文字色・背景色): Notion Tips (107)

はじめに

Notion Tips の第107回目は文字色や背景色を変更する方法を解説します。

色の設定

文字色・背景色の設定をするにあたって、色の指定方法を知る必要があります。一つは named-color と呼ばれる名前で色を指定する方法で、もう一つは 16 進数で直接指定する方法です。

named-color

named color は HTML 標準で指定されている色であり、red, lime などのように名前で色を指定します。詳しくは <named-color> - CSS: Cascading Style Sheets | MDN のリンク先を参照してください。このページから標準となる16色の表を紹介します。これ以外にさらに 150色の色名が紹介されています。

Standard color

16進数で指定

上の表の中央にあるものが色を 16 進数で指定したものです。現在のディスプレイのほとんどは、全16,777,216 色表現でき、赤・緑・青のそれぞれに 256 階調を持ちます。この値を効率的に表現するために、通常2桁の16進数で表現します。各桁は0から15までの数値を表現し、それを超えるものが2桁目に繰り上がります。数値では0から9までしか表現できないため、a から f の文字を 10から15までの数値として扱うことになります。この結果、最も小さい数値は 00 で 10進数の 0 にあたり、最も大きい数値は ff で 15 × 16 + 15 で 255 となるわけです。

ここで、上の表の red の項目を見ると #ff0000 となっています。左から順に2桁ずつ R, G, B の階調を示しているため、赤が 255、緑が 0、青が 0 ということで、赤色になっているわけです。同様に aqua であれば、赤が0、緑が255、青が 255 で水色となっています。

文字色の指定

文字色の指定方法も二つあります。一つは \color{色} コマンドでデフォルト色を変更するもの、もう一つは \textcolor{色}{テキスト} で指定したテキストのみ色を変える方法です。前者の場合も文字の大きさのコマンドと同じように {} で括ることで色の影響を閉じ込めることがよく行われます。例えば、 {\color{red}\textrm{Red}} \textrm{normal} のように記載すると以下のようになります。ここでは dark mode を指定しているので、色を指定していない場合には白になっています。light mode の場合には文字が黒になります。

color コマンド

color コマンドの結果

一方、 \textcolor コマンドは色とテキストを並べて記述します。テキストの部分は数式なので、文字にするために \textxx 系のコマンドを指定します。

textcolor コマンド

textcolor コマンドの結果

背景色の指定

背景色を指定するには \colorbox{色}{テキスト} コマンドを使用します。 \textcolor と異なり、テキストの部分は数式ではありません。このため、 \textrm{} を記述する必要はありません。

colorbox コマンド

colorbox コマンドの結果

もう一つ \fcolorbox{縁の色}{背景色}{テキスト} というコマンドで背景の縁の色を別に設定できます。

fcolorbox コマンド

fcolorbox コマンドの結果

おわりに

今回は、文字色、背景色、縁取り色の設定方法を解説しました。先日の文字の大きさの変更・書体変更などと組み合わせると、かなりデザインの幅が広がると思います。