KaTeX で装飾(mathxx): Notion Tips (105)

はじめに

Notion Tips の第105回目は mathxx を使った文字種の変換です。装飾で利用する場合はテキストにしたいので、昨日解説した textxx 系のコマンドを利用するのが楽なのですが、数式モードにおける特殊文字を表現する mathxx 系のコマンドには、いくつか文字装飾としても使えるものがあるのでそれを紹介します。ただし、あくまでフォントの切り替えであるため、数式特有のスペーシングの問題などがあるので注意が必要です。

ローマン体 (mathrm)

\mathrm{} は数式の中にローマン体の文字を記述するためのコマンドです。\textrm との違いは以下を見ると一目瞭然です。mathrm は数式のフォントを変えているだけなので、数式としてのスペースは自動調整され、消えてしまいます。スペースを入れるためには「The\ quick\ brown…」のようにスペースの前に \ を入れる必要があります。このため、装飾のために mathrm を使うメリットはほぼありませんので、昨日説明した \textrm{} を使ってください。

textrm: $\textrm{The quick brown fox jumps over the lazy dog}$
mathrm: $\mathrm{The quick brown fox jumps over the lazy dog}$

mathrm

textxx を使うべきもの。

以上の理由から昨日紹介した textxx が存在するものは mathxx を利用する必要はないと思います。math 系のものは全てスペースが詰まってしまっています。

textit: $\textit{The quick brown fox jumps over the lazy dog}$
mathir: $\mathit{The quick brown fox jumps over the lazy dog}$
textbf: $\textbf{The quick brown fox jumps over the lazy dog}$
mathbf: $\mathbf{The quick brown fox jumps over the lazy dog}$
textsf: $\textsf{The quick brown fox jumps over the lazy dog}$
mathsf: $\mathsf{The quick brown fox jumps over the lazy dog}$
texttt: $\texttt{The quick brown fox jumps over the lazy dog}$
mathtt: $\mathtt{The quick brown fox jumps over the lazy dog}$

mathxx

mathbb

mathbb は黒板文字と呼ばれるフォントです。残念ながら小文字はありません。数式モードのため、スペースが入らないので、途中は「\ 」を入れています。

$\mathbb{THE\ QUICK\ BROWN\ FOX\ JUMPS\ OVER\ THE\ LAZY\ DOG}$

mathbb

mathcal

mathcal は筆記体(カリグラフィー)と呼ばれるフォントです。こちらも残念ながら小文字はありません。数式モードのため、スペースが入らないので、途中は「\ 」を入れています。

$\mathcal{THE\ QUICK\ BROWN\ FOX\ JUMPS\ OVER\ THE\ LAZY\ DOG}$

mathcal

mathscr

mathcal は花文字(スクリプトフォント)と呼ばれるフォントです。こちらも残念ながら小文字はありません。数式モードのため、スペースが入らないので、途中は「\ 」を入れています。

$\mathscr{THE\ QUICK\ BROWN\ FOX\ JUMPS\ OVER\ THE\ LAZY\ DOG}$

mathscr

mathfrak

mathfrak はドイツ文字(フラクトゥール)と呼ばれるフォントです。これは一通りの文字が用意されています。数式モードのため、スペースが入らないので、途中は「\ 」を入れています。

$\mathfrak{The\ quick\ brown\ fox jumps\ over\ the\ lazy\ dog}$
$\mathfrak{THE\ QUICK\ BROWN\ FOX JUMPS\ OVER\ THE\ LAZY\ DOG}$
$\mathfrak{0123456789}$

mathfrak

おわりに

今日は mathxx 系のコマンドを紹介しました。昨日の textxx 系とは異なり、フォントの入れ替えのみなので、スペースを入れるには「\ 」などのスペースを強制的に入れるコマンドを使う必要があります。