1. はじめに
昨日の Notion 座談会では、新機能である依存関係とサブアイテムの応用例について解説しました。
依存関係の応用は、昨日私が解説した記事の内容です。依存関係で実施できないタスクを非表示にするためのロールアップの作り方とそのフィルタ設定方法です。
もう一方のサブアイテムは、タスク - サブタスクとしての使い方がほとんどだと思います。ただ、サブアイテムという名称を使っているからには、タスク管理以外の使い方も考えたいところです。座談会の中で議論しているうち、親子のアイテムが同一構成を取るデータであればという話になり、予算書・決算書には使えるなとピンと来ました。動画内で設計方法を解説していますが、ここでは簡単に設計方法だけメモしておきます。
2. 作成方法
最初にテーブルにサブアイテムを設定します。デフォルトのままサブアイテムと親アイテムのままでよいです。特にこの名前は直接表に出るわけではないです。
サンプルとしてこんな階層構造のものを作ってみました。A が一番上の階層、B のその下の階層になっています。B の下には C1 と C2 という二つの階層があり、さらに C1 にはさらに下の階層があるというものです。ここで、最下層のものである C2 と D1, D2, D3 には金額を入れておきます。
次にサブアイテムの金額を集計するロールアップを作ります。これは隠し属性なので、名前にアンダーラインをつけています。これは一時的なもので、後で修正します。
この段階でテーブルはこんな感じになりました。
このままだと直下の金額しか集計できません。そこで、ロールアップの集計値と金額の合計を出すフォーミュラを追加します。
ここで先ほどのロールアップを修正します。先ほどは入っている金額のみを集計していましたが、今作成した合計に変更すればいいわけです。
変更するとこんな形で正しく集計されています。「_ロールアップ」は必要ないので隠してしまってよいです。
展開されているとわかりにくいですが、C1 のトグルを隠すと以下のようになります。同じ階層の金額比較ができて便利ですね。
運用を始めると下位項目がある部分に間違えて金額を入れてしまうミスが発生しがちです。ロールアップの集計値に値が入っている時には金額欄に入れてはいけないので、どちらも値が正の時にはチェックが付くようにしました。
例えば下の項目がある C1 に金額を入れるとエラーにチェックが付きます。
完成系はこんな形になりました。
このテンプレートはこちらに置いてあります。 hkob.notion.site
3. おわりに
サブアイテムのタスク管理以外の利用方法を一つ紹介しました。YouTube の中ではこれをリアルタイムに設計していったので、私の思考過程が見えて面白いかもしれません。興味があったら上の座談会動画を見てください。