To Do の引越

Spark + Todoist 連携環境の喪失

  これまでタスク管理に OmniFocus や VoDoo などを経て、Todoist に落ち着いていた。今は年間の Premium 契約をしている(3月まで有効)。 Todoist では Google Calendar の特定のリストにイベントを書き込むことで、自動的に Todoist に取り込んでくれる便利な機能があった。 macOS の場合、メールで日付があると、イベントを簡単に追加できるので、これで Todoist に取り込んでいた。 ただ、これだとイベント名などは若干手修正が必要だったり、追加で情報を挿入したりと面倒だった。

  その後、Gmail に転送したメールを Spark というメールアプリで読むようになり、Todoist との連携ができるようになった。 この場合、メールをスワイプするだけで Todoist に必要な情報が登録されるので、さらに便利になった。 ただ、この場合は日付などは後から自分で登録する必要がある。 Todoist は日付が設定されている直近のタスクを見るのは便利だが、日付が付いていないタスクは意外と気付きにくかった。 意外と重要なものに日付をつけ忘れて慌てることが度々あった。このあたりは、OmniFocus のレビューは便利だった。

今回、Microsoft 365 から Gmail への転送は許可されたものの、Gmail 側の準備が整い次第 IMAP での接続ができなくなる。 この IMAP 接続ができなくなると、これまで便利に使えていた Spark アプリが使えなくなってしまうのであった。 ということで代替策を探さねばならなくなった。

Microsoft To Do の環境構築 (OWA)

職場では Outlook web app (OWA) しか使うことができない。デスクトップ版のアプリが使えるのであれば、拡張機能で Todoist に連携したりなどできることもあるのだが仕方ない。どうせオリの中に入らねばならないなら、その中のものを有効利用しようということで、Microsoft To Do を使ってみることにした。Microsoft To Do は買収当初はかなり叩かれていたが、昨年9月の大幅アップデートでだいぶ使えるようになったらしい。

OWA の中では、Outlook の一つのタブの形で取り込まれている。

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To Do のタグ(一番右)
このため、メールとの連携はかなり親密だった。 この To Do を開き、右上のギアマークから「To Do 設定」を選び、その中の「フラグを設定したメール」のチェックをオンにする。
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「フラグを設定したメール」チェックボックス
まず、Microsoft これにより、タスクになるようなメールが届いたら、そのメールにフラグを付けるだけだけで To Do のタスクになる。 この時、To Do でタスクを確認するとメールの初めの部分が自動的にメモに取り込まれていた。 To Do 側でタスクを完了にすると、メールに付けたフラグはチェックマークに変わっていた。  

Microsoft To Do の設定(iPad アプリ)

Microsoft Intune の管理下にはあるものの、Outlook と To Do はアプリとして利用可能である。OWA と異なるのは、これらが二つの別のアプリになってしまっている点である。アプリが異なるので、メールでフラグを設定しても即座に To Do に入るわけではない。行ったりきたりするような使い方はちょっと不便かもしれない。そういう使い方をしたい場合には、Edge で OWA にアクセスする方がよいかもしれない。

また、Outlook のスワイプの設定も変更した。これまでは右スワイプを「メール削除」、左スワイプを「アーカイブ」としていた。一方で、フラグを付けるためには、メールを選択してメニューを開く必要がある。アーカイブと削除はメールを開けばトップばーに表示されており、1ストロークで作業できる。そこで、左スワイプを「フラグを設定/削除」に変更した。これにより、1アクションでフラグを付けることができる。また、後述するが受信トレイに必要ないメールを溜めないように再通知は頻繁に利用するので、右スワイプも再通知に変更してしまった。

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フラグ設定 / 再通知に変更
なお、iPad 版の Outlook では完了した To Do はチェックマークではなく、フラグが消えるだけであった。ここは残念だった。ただし、Edge で OWA を見ると iPad の To Do で完了したタスクはちゃんとチェックマークになっていたので、どちらで作業しても問題ないことは確認できた。  

一般的な処理の流れ

今後の処理はこんな感じになりそうである。

  • タスクになりそうな処理があったら、メールにフラグを付ける。OWA の場合には、メール一覧のところの旗をクリックすればよい。iPad の場合には、先ほど設定した左スワイプをすればよい。
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    メール一覧のフラグ(右上)
  • 次に To Do 側で期限を設定する。「フラグを設定したメール」を開くと、先ほどマークしたものが表示されているはずである(iPad の場合には時間がかかるかもしれない)。
    • 今日が期限なものは「今日の予定に追加」で簡単に設定できる
    • それ以外は「期限日を追加」でメニューを開きそこで設定する。明日、来週であれば1クリックだが、それ以降の場合には、カレンダーから日付を選択する。なお、来週が「月」になるのか「日」になるのかは、カレンダーを月曜日始まりにするのか、日曜日始まりにするのかで変わるようだ(私は月曜はじまりにしているので、「月」になっている)。
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      期限日を追加
    • タスクが大きい場合には、ステップを追加することができる。例はすでに終わってしまったタスクだが、復活させて表示させてみた。例では「メール設定変更」というタスクの下にサーバごとのタスクをステップとして登録したものである。
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      サブタスクの登録
    • その後、Outlook に戻り、今日のタスクに登録しなかったものは即座に「再通知」で未来に送り込んでしまう。日付を設定するのは面倒なので、近いものは明日、来週以降のものは来週に送り込む。
    • なお、タスクを確認するだけであれば、OWA の右上にインスペクタを表示するボタンがある。ここをクリックするとこで、メールの画面やカレンダーの画面でも To Do をチェックすることが可能である(ただ、上記で設定したステップまでは表示されないのが惜しい)。そんなわけでこのインスペクタは開きっぱなしにしておく。せっかくなら、期限が設定された To Do はカレンダーにイベントとしても表示されると、Todoist と同じになるのだが、そこだけが残念だ。
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      To Do インスペクタ
    • 今日のタスクが完了したら、To Do のアプリ、または To Do インスペクタでチェックを入れる。もしこのタスクがメールから設定したものであれば、メールにチェックマークがつくはずである。このメールは再通知されたメールでかつ To Do のチェックも完了したメールとなる。即座に e を押してアーカイブに埋もれさせる。  
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      再通知メール、かつ To Do チェック付

これで大体これまでとほぼ同等の使い方ができるようになったと思う。これまでは Todoist - Google Calendar - Gmail - Spark のサーバを連携させることで実現していたものが、一つのシステムで完結している。このため、これまでよりもシームレスになったと思う。

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