はじめに
hkob の雑記録の第4回目は最近使い始めた macOS ユーザにはほとんど知られていないと思われるフォルダアクションについて記録しておきます。実は1年ほど前にこんなポストをしていました。
ということで、あまり知られていない macOS の機能。Mac OS 8.5 からあるフォルダアクションです。
— hkob|Notion Ambassador (@hkob) 2023年3月11日
MuseScore4 で PDF export すると A4 の余白ありの PDF が出ます。Notion に貼るときに余白が邪魔だなと。この時、Scores に export するだけで、Crop したものが Dropbox に保存される設定です。 pic.twitter.com/PBJsR7NiK9
昨年の Sonoma まではポストに掲載したように Finder に「フォルダアクション設定」というメニューがありました。
今日、確認したところ Sequoia の Finder にはクイックアクションのメニューだけになっていました。
明日のブログ記事を書こうと思って、Finder の設定を探していたんだけど、フォルダアクションの設定が Finder から消えていた。
— hkob|Notion Ambassador (@hkob) 2025年1月3日
Automator から設定できるだけになってしまったのかな。すっかり知る人ぞ知る機能になってしまったな。便利なのに。 pic.twitter.com/mfotFzdR0S
私の使用例
ポストにもあるようにボタンアコーディオンの音取りのために、MuseScore というアプリを使っています。アイリッシュ音楽では全ての曲を頭で覚える必要があるのですが、音取りと記憶のためだけに楽譜を使っています。忘れた時のために Notion に PDF を貼り付けています。
ファイルの保存は ~/Documents/MuseScore4/Scores
に保存していますが、PDF ファイル自体は Dropbox においており、ここの PDFScores からシンボリックリンクを貼っています。
ここで MuseScore 自体のファイル形式である mscz の保存と PDF の Export は同じファイルメニューから実行できます。ただ、この時フォルダを切り替えるのが面倒でした。
また、もう一つの問題は Export された PDF のサイズです。用紙サイズが A4 になってしまうので、Notion に貼り付けた時に周囲に余白ができてしまって邪魔でした。そこで、保存すると同時に PDF のクリッピングをした上で、PDFScores の方に保存する仕組みを取り入れました。
フォルダアクションの設定
フォルダアクションは macOS 8.5 の時に登場した機能です。フォルダにファイルが作成されたときに、AppleScript などを実行できる機能でした。現在の macOS では Automator でのみフォルダアクションを設定できます。Automator の後継とされているショートカットではサービスなどのクイックアクションは作成できるものの、フォルダアクションは設定できないようです。Finder からも設定できる GUI が消えているので、Automator とともにいつか機能としてなくなる可能性もあるかもしれません。
Automator を起動するとこのように Folder Action を設定することができます。
私が先ほどの MuseScore ファイルの保存先である Scores に設定した Folder Action は以下のようになっています。
フォルダにファイルが保存されると、このスクリプトが自動的に実行されるようになっています。渡されたファイルの拡張子が pdf だった場合には、pdfcrop でクリッピングを実施し、そのファイルを Dropbox の下に移動します。なお、保存した A4 版の PDF は必要ないので消すようにしています。この結果、MuseScore ではファイルの保存場所をいちいち切り替える必要がなくなり、快適になりました。
IFS=$'\n' PATH=/Library/Tex/texbin:/opt/homebrew/bin:$PATH TARGET_DIR=/Users/hkob/Dropbox/Scores/ for f in "$@" do echo $f if [ "xpdf" = "x${f##*.}" ]; then pdfcrop $f filename_without_ext=${f%.*} mv ${filename_without_ext}-crop.pdf $TARGET_DIR rm $f fi done
おわりに
いつフォルダアクションが使えなくなるのか分かりませんが、使えるまでは便利に使っていこうと思います。