Notion 3.5 Developer Platform : hkob の雑記録 (491)

はじめに

hkob の雑記録の第491回目(連続64日目)は、リリースされた Developer Platform についてまとめた Notion 3.5 を解説します。まだ日本語化されていないので、翻訳したものを引用し、それについてコメントします。

前書き

Notion Developer Platform

Notion?開発者向け?もっともな疑問です。確かに、これまで私たちは必ずしも開発者中心のプラットフォームではありませんでした。しかし、今日からそれが変わります。

Notion開発者プラットフォームのご紹介です

これで、あなた(とあなたのコーディングエージェント)は、当社のインフラストラクチャ上で動作するあらゆるデータの同期やエージェントツールの構築を行うコードを記述できます。また、お気に入りのエージェント(Claude、Codex、Decagon、あるいは自分で作成したエージェントなど)をNotionに取り込むこともできます。これにより、Notionはすべてのデータが集約された共有キャンバスとなり、チームとエージェントが共同作業を行うことができます。

詳細はこちら →

これまで 公開された Notion API を使って外部ツールで Notion を操作する形でした。今回は開発ツールが Notion の中に取り込まれるすごいアップデートになります。ここから詳細を見ていきます。

Orchestrate all your team’s agents (Alpha)

Orchestrate all your team’s agents (Alpha)

外部エージェントAPIを使えば、お気に入りのエージェントをNotionに取り込むことができます。自分で作成したエージェントも利用可能です。Claude、Codex、Decagonなどとも提携しているので、すぐに使えます。Notionはオーケストレーションレイヤーとして機能します。Decagonのチケットはコーディングエージェントにルーティングされ、エージェントは修正案を提示し、承認のためにチームにループします。Notionのエージェントはエンジニアだけでなく、誰でも利用できます。外部エージェントのウェイティングリストに参加する →

Notionは、仕事が生み出されたり構想されたりする場所であるため、当社のAIレイヤーとして位置づけられています。そして、当社はエージェントをできるだけ現場に近い場所に配置したいと考えています。

BrainlabsのCEO、ダン・ギルバート氏

外部エージェントAPIが用意され、Notion にそれを取り込めるようになります。Notion 自体はオーケストレーションをする形になります。こちらは Private Alpha なので、テストしたい人は Waiting list に申し込みをしてください。

Sync any data source (Beta)

Sync any data source (Beta)

API を介してあらゆるデータソースを Notion データベースに同期できます。チームが管理するサーバーは不要です。新しいデータベース同期は、当社のインフラストラクチャ上で動作するワーカーによって実現されています (詳細は後述)。Zendesk からチケットを取り込んで、エージェントが修正の一次対応を開始できます。Salesforce から顧客データを同期して、エージェントが詳細なレポートを作成できます。Strava と Spotify のデータを接続して、最適なランニングプレイリストを作成できます。必要なコンテキストはすべて Notion で管理できます。デモを見る →

ワーカーのおかげで、以前は不可能だったNotionとの高度な連携を実現するためのツールを手に入れることができました。毎晩実行されるワーカーは、Googleドライブにある編集不可能なPDFファイルを同期し、整理されたNotionデータベース内のリッチで完全に編集可能なページに変換します。これにより、チームとエージェントがこのデータを利用できるようになり、膨大な時間を節約できます。 (PlanetScale CEO、サム・ランバート)

あらゆるデータソースと Notion データベースが同期できるようになります。以前は外部からのポーリング、今では Webhook などで無理やり同期を実現していたりしていましたが、同期自体が Worker の機能として提供されるようになります。

Build custom tools for your agents (Beta)

Build custom tools for your agents (Beta)

NotionやMCP単体ではカバーできない機能をカスタムエージェントに追加しましょう。ロジックをコードで記述し、ワーカーとしてデプロイします。決定論的なので、LLM推論よりも信頼性が高く、トークンコストもごくわずかです。これらを使用して、アセットの生成、内部データのクエリ、または他のアプリでのアクションを実行できます。ドキュメントを読む →

Notion Workersはインフラストラクチャのようなものだと考えています。必要なシステムを自動的に構築し、更新し、セットアップしてくれるからです。AustinTedesco、Every社成長戦略責任者

Notion 自体ではできない外部ツールを直接 Notion に接続することができます。この例では 外部のPowerPoint ファイルを作成するツールを接続しています。最近は AI を使って PowerPoint などのファイルを作成することもできますが、単なるデータのコンバータくらいであれば安定的に生成できる決定論的なツールの方が便利な場合があります。クレジットの消費も低く抑えられそうです。

Trigger Notion workflows from anywhere (Beta)

Trigger Notion workflows from anywhere (Beta)

以前はWebhookは一方通行でした。Notionは他のアプリをトリガーできましたが、その逆はありませんでした。今では、どのアプリでもNotionを直接トリガーできます。WorkerがWebhookを受信し、ロジックを実行して、Notionでアクションを実行したり、他のAPIを呼び出したりします。これを利用して、プルリクエストがマージされたときにタスクを完了したり、サブスクリプションが変更されたときにCRMを更新したり、オファーが署名されたときにオンボーディングドキュメントを作成したりできます。ドキュメントを読む →

上でも書きましたが、Notion 側から Webhook で外部機能をトリガーすることはできましたが、外部からのトリガーはそれぞれのツール側で作成が必要でした。今回は worker が Notion を叩くことが可能になります。

Meet your Notion Workers

Meet your Notion Workers

データベース同期、エージェントツール、Webhookトリガーはすべて、Workersと呼ばれる新しいプリミティブによって実現されています。Notion Workersは、カスタムコード用のホスト型ランタイムであり、独自のサーバーを運用することなくNotionを拡張できます。あなたとあなたのコーディングエージェントはコードを記述し、CLI経由でデプロイし、安全なサンドボックスで実行します。Workersはベータ期間中は無料で試用できます。2026年8月11日からは、WorkersはNotionクレジットで実行されます。ドキュメントを読む →

Workersを使うことで、他のツールのAPIに直接接続し、これまで手作業で行っていた作業を自動化できます。Notionは接続レイヤーとなり、Workersはツール間のギャップを埋めてくれます。

ブライアン・エメリック(Vercel社テクニカルプログラムマネージャー)

ここまで紹介してきた機能は Workers というランタイムで実現されます。ユーザはこのためにサーバーを運用のために準備する必要はありません。コードを記述し、デプロイすると用意されたサンドボックス上で実行されます。8月10日までは無料で利用できるようなので、いろいろと Worker を作成してどの程度クレジットを消費するのか確認してみましょう。

A Notion CLI, built for devs and coding agents

A Notion CLI, built for devs and coding agents

開発者やコーディング担当者向けに特別に設計された Notion コマンドラインインターフェイス (CLI) は、Notion をプログラムで操作する新しい方法です。これを使用してワークスペースにサインインし、Notion で読み取りや操作を行い、ワーカーを構築およびデプロイし、チームのニーズに合わせて Notion を拡張できます。インストールするには、curl -fsSL https://ntn.dev | bash を実行してください。デモをご覧ください →

上記の Workers の設定は ntn というCLI を使って操作します。テンプレートの作成からデプロイまで、ntn コマンドで完了します。まずはインストールしてみましょう。

Use your Notion Agents in any app (Alpha)

Use your Notion Agents in any app (Alpha)

まもなく、NotionエージェントはNotion内に留まる必要がなくなります。NotionエージェントSDKを使えば、エージェントを他のツールに組み込むことができます。CRMのボタンから取引レポートをトリガーしたり、ワークスペースの検証済み知識を使ってMS TeamsやDiscordで繰り返し寄せられる質問に回答したり、顧客コンテキストをAmplitude、Hex、または任意のダッシュボードに取り込んだりできます。エージェントSDKのウェイティングリストにご登録ください →

こちらもアルファ版の機能になりますが、エージェントSDK を使うことによって、外部のツールに Notion エージェントを組み込むことができます。すなわち、外部のツールから Notion のコンテキストを自由に使えるようになるということですね。こちらも Waiting list があるので、使いたい人は登録してください。

Manage all connections from one tab

Manage all connections from one tab

ワークスペース設定の「接続」タブを更新しました。すべての接続が1か所に集約されたため、チームメンバーは利用可能な接続を一目で確認できます。個人接続、ワークスペース接続、API認証用の個人アクセストークン、内部API接続などが含まれます。また、各アプリごとにすべての接続タイプが一覧表示されます。詳しくはSettings→をConnectionsご覧ください(またはこちらをクリックしてください)。

コネクトが更新されたそうです。これまでの内部インテグレーションやパブリックインテグレーションなどもこちらからアクセスできます。また、今回新しく PAT と呼ばれる個人用のアクセストークンが用意されました。PAT の場合には内部インテグレーションとは異なり、個人のアクセスできるデータは全てアクセスできるトークンになります。前回、コメントの更新や削除などを NotionRubyMapping に実装しましたが、内部インテグレーションで作成したものしか編集できないので意味がないなと思っていました。今回、PAT が用意されたので、ようやく自分のコメントの編集・削除などができるようになりますね。

Agents “hall of fame”

Agents “hall of fame”

どのエージェントを構築すべきかを知ることが最も難しい部分となるため、Ramp、Clay、Vercelなどの企業から厳選した最高のエージェントをライブラリにまとめました。各エージェントには、必要なもの(データベース、ページ、ツール)のチェックリストと、コピー&ペーストできるスタータープロンプトが付属しています。お好みのエージェントを選んで、数分でセットアップできます。コレクションを閲覧する →

様々な企業で使われているエージェントがコレクションとして提供されているそうです。

More updates your devs will love

  • Markdown API:ご存知ない方のために、NotionページをMarkdown形式で読み書きできます。エージェントの思考方法に合わせて設計されています。
  • Notion MCP:会議メモとブロックコメントに対応し、データベースの作成と更新におけるトークン効率が91%向上しました。
  • Notion API:ワークスペースオーナーだけでなく、どのメンバーでも接続を構築できます。さらに、ワークスペーススコープのOAuthトークンと個人アクセストークンも利用可能です。リリース情報はこちら →
  • 開発者ポータル:app.notion.com/developersは、接続とトークンの作成、管理、一覧表示を行うための専用ポータルになりました。
  • 開発者向けドキュメント:分かりやすさを追求して再構築・簡素化され、必要な情報を見つけやすくするAIアシスタントが内蔵されています。

これはNotion開発者プラットフォームのほんの始まりに過ぎません。あらゆるデータ、あらゆるツール、あらゆるエージェントが、当社のインフラストラクチャ上で動作します。皆様がどのようなものを構築されるのか、今から楽しみです。

引き続きご意見をお寄せください!

先ほどの PAT の話はこちらに記載されていました。

追加

PS これらすべて、そしてさらに多くのことを「Make with Notion: Developer Platform」で発表しました。基調講演をご覧ください →

追記:既にどのようなチームが開発を行っているかご興味がありますか?EveryBrainlabsVercelが当社の開発者プラットフォームを本番環境でどのように活用しているかをご覧ください。

追伸:もう一つお知らせです。シンプルな表のセルを、スプレッドシートのように結合できるようになりました。これもまた、私たちもとても楽しみにしている機能です。

まだビデオを見ていない人はここにあるリンクから基調講演を見てください。また、最後に簡単に以前紹介したシンプルテーブルのセル結合について説明されていましたね。

おわりに

今回は Notion 3.5 について解説してみました。明日の座談会のためにとりあえず日本語化をまとめてみました。明日の座談会でうまく解説できるといいのですが。

https://hkob.notion.site/hkob-16dd8e4e98ab807cbe3cf3cc94cdfe0f?pvs=4hkob.notion.site